【佐藤究】『QJKJQ』を読んだ感想【江戸川乱歩賞受賞作】

文学・書評

こんにちは、ゴリラです。

今日は『テスカトリポカ』で直木賞を受賞された佐藤究さんの再デビュー作、

『QJKJQ』を読んだのでその感想を書きます。

再デビュー作と言ったのは、佐藤さんはもともと群像新人文学賞で一度デビューしたことのある

純文学作家だったんですよね。それからあらためてミステリー小説『QJKJQ』で江戸川乱歩賞を

受賞し再デビューしたというわけです。多才というか、凄い経歴ですよね。

何千人に一人という狭い文学賞の関門を2回もくぐり抜けてるんですから、これは凄い。

そして本作『QJKJQ』も凄い作品でした。

あらすじはこんな感じです。

女子高生の亜李亜(アリア)は、猟奇殺人鬼の一家に生まれ、郊外でひっそり暮らしていた。

父は獲物の血を抜いて殺し、母は撲殺、兄は咬みついて失血させ、亜李亜はナイフで刺し殺す。

それぞれ殺しのスタイルが違うんですね。

しかしある日亜李亜は部屋で血まみれの兄の死体を発見する。

翌日には母が失踪し、亜李亜は父に疑いの目を向けるように…

とここまで、ネタバレしてるようにも見えますが、最序盤のお話で、文庫本の裏に書いてる内容に

なります。(ネタバレはしていませんので安心してください)

そこからは怒涛の急展開が訪れます。

亜季亜に訪れる試練やいかに…?といった感じです。

読後の感想としては殺人の描写が多く、殺しを追求したような内容は結構グロテスクでしたが、

とても面白い小説でした。

人を殺すことそのことについての考察、哲学、遺伝子、脳科学、社会学、人類学など

様々な話題が登場し著者の博学ぶりが伺えます。そしてそのどれもが、このQJKJQの

突拍子もないストーリーのフィクション性になんとかリアリティを与えようとして

描かれているといった印象を受けました。そしてその試みは成功しているとも

思いました。

もし自分が主人公・亜季亜の立場になったとしたら、どうしただろう、どう受け止めただろう

と考えざるをえませんでした。

それだけ彼女に突き付けられる現実は重い。

みなさんもぜひ読んでみてください。

よかったらコメントで感想を教えてください。では今日はこのへんで、またね

コメント